此度は実現するのか?イノベ-ションボックス税制
2023年8月22日
三好内外国特許事務所
弁理士 高橋 俊一
5月から7月にかけて知的財産に関するニュ-スの一つとして、政府が「イノベ-ションボックス税制」を導入することを検討するというニュ-スが目に留まった。
「イノベ-ションボックス税制」とは、特許等の知的財産を活用して生じる所得に優遇税率を適用する税制度である。研究開発に当たっての費用についての税制優遇処置である研究開発促進税制とは異なる。類似するものとして「パテントボックス税制」なるものがあり、 現状は略同じ意味に捉えられているようである。「パテントボックス税制」は、既に2000年前半から欧州の複数の国で導入されていて、現在では、インド、シンガポ-ル、オ-ストラリアでも導入・検討がなされている。